FACILITY DATA / 施設情報
| 施設名 | さかた温泉 |
|---|---|
| 住所 | 青森県上北郡七戸町 |
| アクセス | 七戸十和田駅から車で約10分 |
| 営業時間 | 10:00〜21:00(目安) |
| 定休日 | 要確認 |
| 料金 | 大人500円前後 |
| サウナ | 約88℃、乾式 |
| 水風呂 | 約18℃ |
| 温泉 | 温泉 |
| 支払い | 現金 |
七戸町——上北郡に位置するこの小さな町は、東北新幹線の七戸十和田駅が開業した2010年以降、ある種の注目を集めるようになった。新幹線の駅ができたことで、東京から2時間半ほどでアクセスできる町になった。しかし駅の周辺を離れると、そこには長い歴史を持つ農村の風景が広がっている。
七戸町が「馬の里」と呼ばれることをご存知だろうか。古くから南部馬の産地として知られ、江戸時代には南部藩が馬の生産を奨励した。七戸城の城主たちも馬の管理に力を入れ、七戸は南部地方の馬産地として栄えた歴史がある。現在も町内には乗馬施設があり、馬との関わりを大切にしている。
七戸十和田駅と農村の間
新幹線の駅ができることは、地域に光と影をもたらす。光は、交通の便が改善されて観光客や移住者が来ること。影は、地域の若者が都市へ出やすくなること。七戸も例外ではなく、駅開業後の変化は複雑だ。しかしその変化の中で、地域の温泉施設は変わらず地元の人たちの生活を支え続けている。
さかた温泉はそういう施設だ。新幹線の駅から少し離れた場所に位置し、地域の農家や高齢者が日常的に利用している。観光客向けの施設ではなく、生活のための施設だ。農作業の疲れを温泉で癒やし、サウナで体を整え、水風呂でリフレッシュする——七戸の日常の一部として機能している。
温泉の質とサウナ
七戸周辺の地下には上北地域特有の地層があり、そこから湧く温泉は独自の成分を持つ。さかた温泉の湯は体を温める効果が高く、農作業で冷えた体をしっかりと温めてくれる。浴場は清潔に保たれており、地元の人たちが安心して毎日使える環境だ。
サウナは乾式で約88℃。余分な装飾のないシンプルな空間で、地元の常連たちが静かに汗をかいている。南部の農村の人たちは口数が少なく、サウナ室の中でも必要以上に話しかけてくることがない。そういう静けさが心地よい。
水風呂は18℃前後の地下水で、農村らしい清冽さがある。外気浴は施設のスペースで行い、七戸の農村の静けさの中でととのいの時間を過ごす。都市のサウナのような洗練さはないが、「ここでしか体験できないサウナ」という価値がある。
南部の馬産地とサウナの不思議な親和性
馬と温泉——一見無関係に見えるが、馬産地と温泉地の組み合わせは歴史的に多い。馬を使う農業・軍事では、人間も馬も酷使される。疲労回復のための温泉は、馬産地の人々にとっても重要な資源だった。七戸の温泉文化の根っこには、そういう農業と牧畜の歴史があるのかもしれない。
さかた温泉に入りながら、そういう歴史的な文脈を想像するのは楽しい。新幹線の駅が近くにある21世紀の七戸でも、地下からは変わらず温泉が湧き、人々はその湯に浸かり続けている。歴史は繰り返されないが、温泉は繰り返し湧き続ける。
馬が駆けた南部の大地の下から、温泉が湧く。七戸の歴史を感じながら浸かる湯は、時間を超えた温かさがある。
施設の営業時間・料金・設備情報は変更になる場合があります。訪問前にご確認ください。
