300本の節目の、一つ手前で、未来の話をします。十年後、二十年後の日本の家に、サウナは、どれくらい普通のものになっているか。夢物語ではなく、根拠のある予想として、私たちの見立てを書きます。
未来の下書きは、フィンランドにある
予想の根拠は、単純です。日本の家庭サウナの未来は、フィンランドの現在に、かなりの部分、下書きされています。人口の二人に一台を超えるサウナ、風呂と同格の設備、家族の日常。あの国が特別なのではなく、寒い国でサウナが暮らしに入ると、ああなるのです。日本は、蒸気を愛する下地である風呂文化と、世界有数の温浴施設網、そして、ブームで育った数百万人の愛好家を、すでに持っています。2020年には、フィンランドのサウナ文化がユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産になり、世界の関心も追い風です。思い返せば、日本のサウナは、1964年の東京オリンピックで、フィンランドの選手団が持ち込んだのが、始まりと言われます。半世紀を経て、漫画やテレビをきっかけにした近年のブームで、「ととのう」は、すっかり日常語になりました。ここから家庭に染み込むのは、時間の問題だと、私たちは見ています。(日本のサウナ60年史は、。)
予想一 / 間取りに「サ」の字が入る
まず、住宅です。すでに新築の間取り相談で、「サウナのスペースを」という要望は、珍しくなくなりました。十年後、風呂と洗面の水回りの一角にサウナ室が並ぶ間取りは、注文住宅の定番オプションになっているはずです。庭の小屋サウナは、雪国の外構の選択肢として、カーポートの隣に、当たり前のように描かれるようになる。「サウナ付き」が、中古住宅の検索条件に入る日も、そう遠くありません。(暮らしに一坪足す価値は、こちら。)
予想二 / 健康投資として、当たり前になる
次に、意味の変化です。サウナは「趣味の設備」から「健康の設備」へ、位置づけが移っていきます。東フィンランド大学が2,000人を超える人々を20年以上追いかけた研究では、サウナ習慣の多い人ほど、心臓や血管の病、そして認知症のリスクが低い傾向が、報告されました。こうした知見が広まるほど、サウナはジムの会費や人間ドックと同じ棚、つまり健康投資の棚に並びます。企業の福利厚生、高齢者の住まい、地方の湯治文化との融合。「なぜサウナを」ではなく「なぜ無いの」に、問いが裏返る日が来ます。健康診断の結果を見ながら、ジムに通うか、家にサウナを持つかを比べる。そんな相談が、当たり前になっていくはずです。(続ける健康の話は、こちら。)
予想三 / 雪国から、標準になる
そして、この変化は、雪国から進みます。寒さという確かな需要、雪という最高の外気浴、薪という地元の燃料。条件の揃った土地から、サウナは標準装備になっていく。つまり岩手は、日本の家庭サウナの、最前線に立てる位置にいます。私たちが「岩手をサウナの聖地に」と宣言した(200本目)のは、夢ではなく、この予想に基づいた、ささやかな先回りなのです。
未来を、一軒ずつ前倒しする
未来予想の、いちばんの楽しみ方は、当たるのを待つことではなく、自分の家で、前倒しにすることです。岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、十年後の当たり前を、今日、設置しています。十年後に「やっぱり付けておけばよかった」と言うより、今日の一台で、これからの一万回の夜を、あたたかくする。前倒しは、いつだって、いちばん得な選択です。未来の側に、先に住んでみませんか。ご相談、いつでもどうぞ。
写真: Ximonic (Simo Räsänen) (Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)
