サウナ室の内装木材が体験を決める
サウナ室に入ったとき、最初に感じるのは「香り」です。木材の種類によってサウナの雰囲気・香り・体感は大きく変わります。「フィンランドサウナらしいすっきりした空間にしたい」「和の雰囲気で深い香りを楽しみたい」——そういった望みは、木材の選択で実現できます。
また木材はサウナ室の「性能」にも直結します。高温・高湿度という過酷な環境に長期間耐えられるかどうか。触れたときに熱すぎないかどうか。腐りにくく、メンテナンスしやすいかどうか。これらはすべて樹種の特性によって変わります。D'STYLEがKUUTA saunaで採用してきた木材をもとに、代表的な5種の特徴を解説します。
ヒノキ(檜)
日本で「高級サウナ」の代名詞ともいえる木材です。産地は主に岐阜県・三重県・奈良県で、東北産のヒノキはごくわずかしか流通していません。
- 産地: 岐阜・三重・奈良(東北産ヒノキは少ない)
- 香り: 清々しい清涼感のある香り。フィトンチッドが豊富で、抗菌・消臭効果がある
- 耐熱性: 高い(サウナの高温環境に適する)
- 耐湿性: 高い(水分に強く腐りにくい)
- コスト: 高め(スプルースの1.5〜2倍)
ヒノキ風呂と同じ「和の高級感」を求めるお客様に好まれます。入室した瞬間の清涼な香りは格別です。ただし、東北での調達が難しいため輸送コストが加わります。ヒノキを全面に使う場合は予算に余裕を持たせることをお勧めします。
スプルース(トウヒ)
フィンランド・カナダ・北米が産地の輸入針葉樹材です。フィンランドの本格サウナで最も広く使われている木材で、KUUTAのROOM・CABIN標準仕様にも採用しています。
- 産地: フィンランド・カナダ・北米(輸入材)
- 香り: 穏やかな針葉樹の香り。ロウリュ時に心地よい蒸気が立ち上る
- 耐熱性: 非常に高い(フィンランドサウナの定番木材)
- 耐湿性: 高い
- コスト: 標準(ヒノキより安い)
フィンランドサウナの本場と同じ木材を使いたい方、コストパフォーマンスを重視する方に最適です。白っぽい木肌が清潔感を演出し、経年変化で深みのあるアンバー色に変わっていく様子も楽しめます。
秋田杉(天然秋田杉)
日本三大美林のひとつ、秋田県産の杉です。東北に暮らす方なら誰もが知る深みのある香りが特徴で、「地元の木でサウナを作る」という体験価値があります。
- 産地: 秋田県(日本三大美林のひとつ)
- 香り: 深みのある杉の香り。リラックス効果が高いとされる
- 耐熱性: 標準
- 耐湿性: 標準(ヒノキより若干劣る)
- コスト: 標準〜高め(天然秋田杉は希少で価格が高め)
岩手・秋田在住のお客様が「せっかくなら地元の木を使いたい」とご希望になるケースが増えています。東北の山の香りを閉じ込めたサウナ室は、ほかにはない個性を持ちます。天然秋田杉は現在流通量が減少しており、早めの確保をお勧めします。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)
青森県・岩手県北部が産地の日本固有種です。日本三大美林のひとつであり、ヒノキチオールと呼ばれる強力な抗菌成分を含む木材として知られています。
- 産地: 青森県・岩手県北部(日本三大美林のひとつ)
- 香り: ヒノキよりさらに強い清涼感。ヒノキチオール(抗菌成分)が豊富
- 耐熱性: 高い
- 耐湿性: 非常に高い(腐りにくく、カビに強い)
- コスト: 高め
東北サウナの「地産地消」を体現する木材として注目を集めています。高温多湿の環境でカビが生えにくく、サウナ内壁に最適です。香りの強さはヒノキ以上で、一度体験するとやみつきになる方も多い。岩手県北部や青森県内での調達が可能なため、D'STYLEでは仕入れルートを確保しています。
アスペン(ポプラ)
フィンランド・北欧原産の落葉広葉樹です。木の香りをほとんど発しないため、香りが苦手な方や、ロウリュのアロマをより純粋に楽しみたい方に向いています。
- 産地: フィンランド・北欧
- 香り: ほぼ無臭(木の香りが苦手な方に最適)
- 耐熱性: 非常に高い(熱くなりにくい)
- 耐湿性: 標準
- コスト: スプルースと同程度
アスペン最大の特徴は「触れても熱くなりにくい」という点です。高温になるサウナ室の上段ベンチに使うと、肌への熱さが和らぎます。フィンランドサウナでは伝統的にベンチ材としてアスペンが使われてきました。
木材の部位別 推奨の組み合わせ
サウナ室は部位によって「必要な性能」が異なります。すべてを同じ木材で統一する必要はなく、用途に応じて使い分けることで、コストを抑えながら性能と体験を最大化できます。
| 部位 | 推奨木材 | 理由 |
|---|---|---|
| 壁・天井(内装仕上げ) | スプルース / アスペン | コスパと耐熱のバランスが良い。フィンランドサウナの定番 |
| ベンチ(上段・下段) | アスペン | 触れても熱くなりにくい。肌に直接触れる部位に最適 |
| 床・スノコ | スプルース / 岩手産カラマツ | 耐水性と耐久性。足裏に触れても熱くなりにくいものを選ぶ |
| アクセント壁(1面) | ヒノキ / 青森ヒバ | 香りを際立たせるポイント使い。全面より香りのメリハリが出る |
| ヒーター周辺 | スプルース | 高温直近部位。耐熱性の高い材を選ぶ |
「全面ヒノキにしたいが予算が足りない」という場合は、ベンチと1面の壁だけヒノキにして、残りをスプルースにする組み合わせが費用対効果に優れています。
東北で手に入る木材の活用
D'STYLEでは地産地消の観点から、岩手県・秋田県・青森県産の木材を積極的に採用しています。岩手県産のアカマツ・カラマツ・スギは県内の製材所から直接仕入れることが可能で、輸送コストを抑えながら地域の林業を支えることができます。
「自分の地元の山の木でサウナを作りたい」という方には、山林オーナーや地域の製材所との連携もサポートしています。岩手・秋田・青森の木材をサウナに活かすことで、世界に一つだけのサウナ室が完成します。ご相談はLINEまたはお電話でお気軽にどうぞ。


