Sauna Guide — Kitakami & Kanegasaki
北上・金ケ崎のサウナ施設
北上市は展勝地の桜で知られるが、工業団地が集積する産業都市でもある。岩手県の製造業を支える街で、工場勤務の人間が多いのか、温浴施設がよく使われている印象がある。国道4号線を軸に、大型のスパ銭から山間の温泉まで揃っていて、南に隣接する金ケ崎町には奥羽山脈を背にした秘湯系の温泉もある。盛岡から車で50分ほど、花巻からは20分弱というアクセスで、北上エリアのサウナは、南岩手の中継地点として使いやすい。
おふろランド北上
北上エリアのサウナを語るとき、まずここの名前が出る。100℃の高温サウナと16℃の水風呂、温度差84℃。この数字は「ととのいやすさ」と直結しており、設定として非常によく考えられている。サウナ室はタワー型で上段に行くほど温度が高く、初心者は下段から試して自分のポジションを探すといい。
朝6時から翌1時まで営業という時間の長さも北上の生活リズムにマッチしている。仕事前に入る人間も、仕事後に入る人間も、週末の昼に入る人間も、時間帯を問わず利用できる。外気浴スペースはデッキチェアが複数配置されており、身体が水風呂から上がった後の体温変化を一番感じやすい姿勢で空気に触れられる。北上ジャンクションが近く、東北道を降りてすぐという立地は遠方から来る人間にも使いやすい。990円という設定で、内容の充実度は高い。
モンテインホテル(旧カンデオホテルズ北上)
旧カンデオホテルズ北上として知られ、現在はモンテインホテルとして営業している。最上階のスカイスパから北上の街と北上川を見下ろしながらサウナに入るという体験は、ビジネスホテルのそれを超えている。94℃の安定したサウナと1,000円という料金で日帰り利用ができるため、出張で北上に来た際に宿泊していなくても立ち寄れる。
カンデオ時代から続くサウナ文化への理解が施設側にある印象で、タオルの質やサウナ石の管理が丁寧だ。22℃の水風呂は長く浸かりやすい温度帯で、夜の外気浴と合わせて北上の夜景を楽しむという使い方がはまる。北上駅から徒歩圏内で車なしで来られる点は、岩手の温浴施設の中では希少だ。
夏油高原温泉 兎森の湯
「夏油」と書いて「げとう」と読む。北上市の西、奥羽山脈の懐に抱かれた温泉地で、冬は夏油高原スキー場として多くのスキーヤーが訪れる。兎森の湯はその麓にある温泉・宿泊施設で、冬はスキーと温泉・サウナをひとつの場所で楽しめる。
夏油温泉は硫黄泉で、湯は白濁、硫黄の匂いが鼻をくすぐる。80℃のサウナはゆっくり体を温める設定で、白濁の温泉と組み合わせると「温泉サウナ」の醍醐味が出る。水風呂17℃は夏油の沢水が使われており、山の水の清冽さを感じる。スキー後に汗と雪を流し、サウナでじっくり温まり、夏油の白濁温泉に浸かる——この流れが冬の北上山地での定番の過ごし方になっている。カプセルタイプの宿泊もあり、一人旅でも使いやすい。
千貫石温泉 湯元東館
金ケ崎町の山中に湧く千貫石温泉。「千貫石」という名前は、かつてこの場所に巨大な岩石があったという伝承に由来するとも言われる。北上市街から西へ山道を入った場所に位置する旅館で、日帰り入浴では600円でサウナと温泉を使える。98℃という温度は旅館のサウナとしてかなり本格的で、単純に温泉だけを楽しむ宿ではなく、サウナにも力を入れているという意志が伝わる。
金ケ崎町は北上市に隣接する農業の町で、奥羽山脈に近い西部には山間の温泉が点在する。千貫石温泉はその一軒だ。水風呂は20℃で適温、山の清水が使われている。外気浴は山の空気の中で、都市部の施設では得られない静けさがある。積雪時は道に注意が必要。来る価値のある一軒だ。
DATA NOTE
施設情報(温度・料金)はD'STYLEが実際に訪れた際の情報をもとにしています。温度・料金・営業時間は変更されることがありますので、最新情報は各施設の公式情報でご確認ください。情報は2026年10月時点のものです。
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