YOMIMONO / 火のある暮らしの話 #53 TENT SAUNA

テントサウナという入口から、
常設サウナへ。

文・橋本大治(D'STYLE 代表)|読了目安 10分

公開日:2023年11月28日 / 最終更新日:2026年9月27日

サウナに行く。その一言には、車を出して、道具をそろえて、順番を待つ時間まで含まれています。テントサウナは、そこまでの距離をぐっと縮めてくれます。家の庭に建てれば、玄関から歩いて十歩でサウナ室。思い立った週末の朝、薪に火を入れて、昼にはもう汗をかいている。この近さが、なによりありがたいんです。

テントサウナは、持ち運べるサウナでもあります。畳んで車に積めば、川辺でも、雪原でも、好きな景色がそのまま外気浴の特等席になります。火照った体で見上げる冬の空、川の水に足を浸す夏の午後。フィンランドの人たちが湖のほとりで続けてきた楽しみを、岩手の自然は、そのまま受け止めてくれます。

常設のサウナ小屋を建てるのは、まだ先の話。でも自宅でサウナを始めてみたい。そう考えている方にとって、テントサウナは、いちばん身軽な入口です。そして、その入口をくぐった先には、常設サウナという次の景色が待っています。

日本で、アヴァントサウナ

これが、噂のテントサウナのひとつです。移動式で、簡易的。いろんなところへ持っていける。

森でも、湖でも、川でも、海でも。自分が入りたい水場を見つけたら、その脇にテントを張って、サウナに入る。そして、水にドボン。フィンランドで氷の穴に入るアヴァントを、日本の冬でそのままやってしまおう、という遊びです。

凍った湖に穴を開け、湯気の立つテントから飛び出して、その穴に沈む。その土地でしか出会えない水と、その日かぎりの景色。これはもう、サウナ好きにはたまらない組み合わせなんです。

旅をしながら施設をめぐって、その土地のサウナを楽しむのも好きです。ただ、私がいちばん好きなのは、こういう時間かもしれません。なんでもない一日を、好きなものに囲まれて過ごす。誰に急かされるでもなく、自分の時間をただ楽しむ。テントサウナは、そんな一日をつくってくれます。

テントサウナに夢中になる理由

まず、自然のど真ん中で蒸されて、そのまま川や湖に飛び込める開放感。整えられた施設では味わえない、野性の気持ちよさがあります。次に、火を囲む一体感。薪をくべ、ロウリュを回し、仲間と語らう時間は、キャンプと焚き火とサウナのいいところを一皿に盛ったようなもの。そして、どこへでも運べる自由。川辺、雪原、海辺と、季節と土地を選んで湯気を立てられる。この三つが重なって、多くの人が一度でとりこになります。川も湖も雪原も揃った岩手は、テントサウナには、まさにうってつけの土地です。

一人用から、家族と入る大型まで

テントサウナと聞いて思い浮かべる姿は、人によってずいぶん違います。実際、小さいものから大きいものまで幅がひろい。一人で静かにこもるコンパクトなものもあれば、家族や友人たちと車座になって入る大きなものもあります。同じ「テント」でも、中の景色はけっこう別物です。

一人でじっくり自分と向き合いたい人もいれば、週末ごとに家族で汗をかきたい人もいる。仲間を呼んで焚き火とサウナの一日にしたい、という人も。使う人数と過ごし方が見えてくれば、選ぶ大きさもだいたい決まってきます。D'STYLEでは、ご要望に合わせて提案しますので、まずは「誰と、どこで、どう使いたいか」を聞かせてください。

心臓部は、薪ストーブ

テントサウナの熱源は、薪です。電源のない庭でも川辺でも、薪ストーブが石を焼いて、テントの中を熱で満たしてくれる。心臓部は、この小さな薪ストーブそのものなんです。火を焚いて、煙突で煙を外へ逃がし、焼けた石にロウリュの水をかける。やっていることは、フィンランドの昔ながらのサウナと同じです。

そうであれば、頼る相手は薪ストーブの専門店がいい。うちは盛岡で薪ストーブを商売の柱にしてきた店です。煙突の立て方も、火の育て方も、テントサウナでみんなが戸惑うところは、たいてい普段の仕事の延長線上にあります。燃料の薪だって、自社の乾燥薪をそのまま売っています。道具選びから火の入れ方、薪の調達まで、ひとつの窓口でまとめて面倒を見られる。そこが、うちの強みです。

炎を眺めながら入るサウナの気持ちよさ、薪という熱源の底力については、薪サウナストーブのページで詳しく話しています。テントサウナを入口に薪の熱に惚れ込んだ方は、ぜひこちらも読んでみてください。

設営が億劫になったら、進級のサイン

テントサウナで週末を重ねていくと、多くの方が同じところにたどり着きます。「設営が、ちょっと億劫になってきた」。積み込み、設営、薪の運搬、撤収、乾燥。慣れても、一式でかなりの時間と体力を使います。とくに、雨の日や真冬、仕事帰りのくたびれた夜には、その億劫さがぐっと重くのしかかる。

最初は、その手間ごと楽しかったはずです。でも、サウナが「イベント」から「習慣にしたいもの」に変わってくると、手間が壁になり始める。入りたいのは週三回、でも設営する気力は月一回。このギャップを感じ始めたら、テントサウナに飽きたわけではありません。サウナが、あなたの暮らしの必需品に昇格したのです。次の段階へ進むときです。

テントで学んだことは、ぜんぶ活きる

テントサウナで積んだ経験は、常設サウナで、ぜんぶ活きます。薪ストーブの火の扱い、ロウリュの加減、外気浴の気持ちよさの見つけ方。テント出身の方は、サウナの勘所を体で知っているので、常設の計画も、話が早い。「テントのあの熱を、毎日、設営なしで」が、常設サウナの正体です。

常設への選択肢

庭に置くバレルサウナ(樽形サウナ)は、工期が短く、佇まいも愛らしい人気者。ただし買う前に知っておきたい注意点もあります(後悔しないための7つの話をぜひ)。じっくり長く使うなら、断熱のしっかりした小屋型やお家の中のサウナ室。熱源も、テントで愛した薪ストーブ式か、毎日の手軽さの電気式か、暮らしのリズムで選べます。ハルビアなら、そのどちらにも、信頼できる答えがあります。岩手の木でつくる自社ブランドのオーダーメイドサウナKUUTAという選択肢もあります。

テントで覚えた薪の熱の心地よさは、常設のサウナ室になっても消えません。むしろ深くなります。

川辺の一日も、やめなくていい

常設を建てても、テントを手放す必要はありません。ふだんは庭の常設で、季節のいい週末はテントを担いで川へ。日常のサウナと、旅のサウナ。二つ持てば、サウナ暮らしは完成形です。新緑の川辺、紅葉の湖畔、雪の積もった庭先。テントは、季節の絶景を選んで湯気を立てられる、旅する小さなサウナです。これからは、非日常の担当として、末長く活躍してもらいましょう。

テントで始めて、いつか常設へ。
最初の一張りから最後の一棟まで、同じ店で伴走できます。

まずは、話を聞かせてください

何人で入りたいか。庭に置くのか、それとも持ち出して使うのか。週末だけか、毎晩か。そのあたりが分かれば、あなたに合うサウナの姿は、かなりはっきりしてきます。テントサウナから始めたい方も、常設への進級を考えている方も、まずは気軽にご相談ください。

盛岡・国道4号線沿いのD'STYLEショールームでは、薪の火とロウリュの熱を実際に体験してもらえます。電話は019-681-2477、9時から17時まで(定休:水曜・大型連休・年末年始)。庭がサウナになる日を、一緒に考えましょう。

岩手・盛岡で自宅サウナをお考えの方は、ハルビア岩手県正規代理店のD'STYLEへ。機種選びから設置工事まで、あなたの暮らしに合わせたおすすめの一台をご提案します。どうぞお気軽にご相談ください。

写真: LPfi (Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0), eujmhs (Wikimedia Commons, CC BY 3.0)

D'STYLE
橋本 大治(有限会社D'STYLE 代表)

住田町の山主だった祖父から三代、火と生きてきました。英国RODTECH社認定の煙突掃除 安全インストラクター(東北第一号)。盛岡・国道4号線沿いのショールームにいます。

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