YOMIMONO / サウナの種類 STEAM

霧の部屋と、
乾いた部屋。

文・有限会社D'STYLE|岩手・盛岡の薪ストーブとサウナの店

公開日:2024年8月7日 / 最終更新日:2026年8月1日

「サウナ」とひとことで言っても、部屋の中身はいろいろです。今日は、よく比べられる二つ。もうもうと白い霧に包まれるスチームサウナ(ミストサウナ)と、からりと熱いドライサウナの話です。どちらが上ではなく、性格の違い。知っておくと、その日の体調で部屋を選べるようになります。

スチームサウナは、低温の霧

スチームサウナは、蒸気発生装置で部屋を霧で満たすタイプ。温度はおよそ40〜50度と低めですが、湿度がほぼ100%。湿った空気は熱をよく伝えるので、低温でも体はしっかり温まります。息苦しいほどの熱さがなく、肌と髪が乾燥しない。熱いのが苦手な方、のぼせやすい方、美容を大切にしたい方に人気があるのは、このやさしさゆえです。霧で視界が白くなるので、こもって瞑想するような、独特の籠り感も魅力。日本の家庭で、浴室にミストサウナが取り入れられてきたのも、この入りやすさが理由です。

ドライサウナは、乾いた高温

いっぽうドライサウナは、80〜100度の高温で湿度は低め。昭和のころから日本の施設で主流だったタイプです。乾いた熱はカラッと爽快で、汗が出たそばから蒸発していく。短時間で「熱さを浴びた」満足感が得られますが、湿度が低いぶん、喉や肌、髪の乾燥は進みやすい。長時間の我慢比べには向きません。実は熱の体感は温度と湿度の掛け算で決まるので、乾いた100度より、湿った60度のほうが熱く感じることさえあります。(この理屈は体感温度の話に詳しく。)

フィンランド式は、その中間の名人

そして、フィンランド式サウナ。石を積んだヒーターで70〜90度に温め、ロウリュで湿度を自在に上げ下げする方式です。ふだんは適度に乾いた熱、ひしゃく一杯で、ふわりと湿った熱波。つまり、ドライとスチームの間を、自分の手で行き来できるのがフィンランド式の真骨頂です。世界のサウナの本流がこの方式なのは、気持ちよさの幅がいちばん広いから。私たちがハルビアの石のヒーターをおすすめする理由も、結局ここにあります。(ロウリュの話は、こちら。)

世界には、蒸気の兄弟がいる

湿った熱の文化は、フィンランドだけのものではありません。ロシアには、たっぷりの蒸気で体を蒸すバーニャがあり、白樺のヴィヒタで肌をたたく作法も、フィンランドとよく似ています。トルコやアラブのハマムは、大理石を温めた湿度の高い蒸し風呂で、寝転んでゆっくり汗をかく社交の場でした。人は洋の東西を問わず、湿った熱で体をゆるめ、人と語らってきたのです。日本の蒸し風呂や石風呂も、その仲間。いまのスチームサウナは、この長い蒸気の系譜に連なる、新しい末っ子といえます。

体調で、部屋を選ぶ

使い分けの目安を。喉と肌をいたわりたい日、のぼせやすい日は、低温多湿寄り。しゃきっと目を覚ましたい日は、高温乾燥寄り。自宅のフィンランド式サウナなら、温度設定とロウリュの量で、この幅を一台でまかなえます。たとえば、風邪のひきはじめで喉がいがらっぽい日は、しっとりした蒸気で喉をうるおす。寝起きのだるい朝は、乾いた熱でしゃきっと。花粉の季節に鼻がむずむずする日も、蒸気の部屋がやさしく感じられます。体調の数だけ、ちょうどいい湿度があるのです。今日の自分に、今日の湿度を。これができるようになったら、サウナ上級者です。

あなたの「ちょうどいい」を

岩手・盛岡のD'STYLEは、ハルビア岩手県正規代理店として、体質と好みに合わせたサウナの設置をご提案しています。熱いのが苦手なご家族がいても、大丈夫。一台の中に、やさしい席と熱い席をつくれます。おすすめの組み合わせ、どうぞご相談ください。

D'STYLE
橋本 大治(有限会社D'STYLE 代表)

住田町の山主だった祖父から三代、火と生きてきました。英国RODTECH社認定の煙突掃除 安全インストラクター(東北第一号)。盛岡・国道4号線沿いのショールームにいます。

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